停電したら、冷蔵庫の食品は「扉を閉めていた時間」だけで安全と決められません。庫内や食品の温度、食品がその温度にどれほどさらされたか、食品の種類を合わせて確認します。ここでは米国FDAとFoodSafety.govの公的ガイダンスを紹介します。米国の案内であり、日本の法令上の基準や個別食品の安全認証ではありません。

停電中は扉を閉め復旧後に温度を確認
FDAは冷蔵庫の扉を開けずにいれば、食品を冷たく保てる時間は約4時間と案内しています。これは扉を閉じた冷蔵庫が冷気を保つ目安で、全ての食品が停電から4時間安全という保証ではありません。停電中は扉をなるべく開けず、電源が戻ったら冷蔵庫の温度計を確認します。FDAは冷蔵庫用温度計の表示が停電後の食品の安全判断に役立つと説明しています。食品の判断には時間・温度・食品の種類を合わせて使います。
FoodSafety.govは肉・鶏肉・魚・卵・残り物などの要冷蔵で傷みやすい食品について、停電が4時間続いた後は廃棄するよう案内しています。これは冷気保持の「約4時間」とは別の食品別判断です。前者は扉を閉めた冷蔵庫が冷たさを保つ目安、後者は対象となる傷みやすい食品の廃棄案内です。二つをつなげて「停電後4時間までは全て安全」とは判断できません。
4℃以上に2時間を超えてさらされた食品は種類別に確認
FoodSafety.govの冷蔵食品チャートは、食品が4℃以上にさらされた時間を判断条件の一つとして示しています。対象食品がその温度に2時間を超えてさらされている場合、次の食品は廃棄対象です。
| 食品別チャートの例 | 4℃以上に2時間を超えてさらされた場合 |
|---|---|
| 肉・鶏肉・魚介(生・調理済み)、肉類などの残り物 | 廃棄 |
| 牛乳・生クリーム・ヨーグルト | 廃棄 |
| 卵・卵料理 | 廃棄 |
| スープ・シチューなど | 廃棄 |
この「2時間」は停電が始まってからの時間ではなく、食品が4℃以上にさらされた時間です。停電が2時間で終わったかどうかだけでは、食品ごとの条件を確かめられません。反対に、停電から4時間以内でも、対象食品が4℃以上に2時間を超えてさらされていれば、チャートの廃棄条件に当たります。
この表は食品別チャートの一部です。チャートには保存できる食品もあり、全てに一律の条件を当てはめるものではありません。この表に挙げていない食品は、公式チャートで該当する品目を確認してください。FoodSafety.govは食品を一品ずつ評価し、チャートを判断の手引きとして使うよう案内しています。実際の品目名と説明が一致するか、リンク先で確認してください。
味見で安全を確かめない
食品を味見して安全か判断しないでください。FoodSafety.govは品目ごとにチャートを使い、判断に迷う食品は廃棄するよう案内しています。停電時間や温度が分からないまま、安全だと決めつけないことも大切です。
参照した公式資料
- 米国FDA「Food and Water Safety During Power Outages and Floods」(停電時の扉と冷蔵庫の冷気保持時間、温度計の案内)
- 米国FoodSafety.gov「Food Safety During Power Outage」(食品別チャート、4時間・温度条件、味見をしない案内)
資料の閲覧日は2026年10月24日です。実際に判断するときはリンク先の内容も確認してください。公式資料の更新日もあわせて確認してください。